企業で研究って?

最近、企業の情報系の研究って何だろうと考えることが多い。

そもそも、僕が大学を修士で出て、企業の研究所を選んだのは、
「企業のほうがユーザに近い意見ニーズを聞ける」
「自分のやったことが形になって世の中の人に使ってもらえる」
と考えたからだ。

でも、実際は少し違う。

「ニーズを聞ける」とは具体的なニーズを期待していた。でも、実際は、漠然としたニーズが多い。それも、「この種類の企業向けで、テキスト系サービスで、お金の稼げるものを考えてください」みたいなものが多い。
で、いろいろ考えてみるのだが、私の提案内容が悪いのもあり、なかなかものにならない。
ユーザ企業がいればまだ良いが、いない場合はもっと大変。将来の市場の盛り上がり、ユーザニーズの予測、課題の予測、などなど。
特にテキスト系の話は、固有表現抽出しかり、テキスト自動分類しかり、100%の精度は見込めない。そんな中、よい落としどころを探さないといけない。

「世の中の人に使ってもらえる」のも壁が大きい。研究でやったことを実際の製品に結ぶにはかなりの苦労がある。
外因的要因:予想したニーズが違うとか、市場が盛り上がらなかったとか、、、。
内因的要因:上からのちゃちゃ、決断ができない、、、。
まあ、この辺は予想したとおりなのだが、予想以上に大変。

そしていつの間にか「研究する」→「コンサルする」→「パワーポイントを作る」となる。

なんかおかしいんだよなぁ、、、。

で、少し整理してみようと思う。
企業で求められている情報系研究所の役割は4つくらいに分かれると思う。
1、基盤基礎研究(サイエンス)
2、現業に役立つ開発(エンジニアリング)
3、現業の将来予測と方向付け(コンサル)
4、不連続な事業創出(コンサル+エンジニアリング+サイエンス)

、、、後は後日。