白熱教室-幸福学第3回(NHK教育)
「挫折や逆境から立ち直るために」
例:カレン・ダヤック:アスリート。ヨセミテ公園のロッククライミングをこなす。
若いころ、崖から落下、半身不随となる。相当落ち込む。友達から誘われ、キャンプに行く。それから徐々に立ち直り、いまはメダルを取るまでになった。
逆境や挫折から立ち直るこつ
「困難を受け入れること」
つらいことは必ず起こる、それを乗り越えること。いやな気分と向き合うこと。
つらいと思っている自分を客観的に見る=「メタ認知」
なぜつらいと思っているのだろうと冷静に分析する。
「どうしよう」ではなく「どうして、どうしようと思ってるんだろう」。
逆境・挫折の正体
不快感をなかったことにすることと、乗り越えることは違う。
例:検索エンジン=すべてのことをアーカイブしている一定基準
「快適さ」で検索すると、ジェット機の写真や、ベットの写真、など。身体的なもの、外部に何か快適なものがあるものが出てくる
「不快感」で検索すると、全部自分の体を触っている。内面で思っている、体の中に感じるもの。
このような、内面的に出てくるものと向き合うことで乗り越えていく。
例:ハムレット。
死後に一抹の不安が残ればこそ、一人として戻ってきたためしのない未知の世界 心にぶるのも当然
→あまりのも恐ろしい死への恐怖に比べたら、日常の苦悩など大したものではない
例:フロイト。
すべての欲求を際限なく満たすことは魅力的な生き方に見えるが
それは用心より楽しみを優先することを意味し
やがてその報いを受けることになる
→快適さを追求することはすばらしい。それを求めすぎると刹那的な喜びしかなく、長期的な発展がなくなる
例:ヘーゲル
イギリス人が快適さと呼ぶものは際限のないものである
さらなる快適さを求める欲求は内面から湧いてくるのではなく
そこから利益を得ようとする者たちによって作られる
→資本主義へのシニカルな批判。
いままで:「逆境をと向き合うには、対する快適さを得ること」
これから:「今ある幸せに目を向けること。悪いことだけに目を向けるのではなく。
短い間であればいやな感情を感じること。それが依自然なプロセス。
人にやさしくすること。人とかかわることで脳の動きが活発になる。」
例:エアコンを必要と感じる人の割合
80年代13%、90年年代一気にあがる。
エアコンは快適さを与えるもの。
だが、快適さは環境に適応する能力を下げてしまう。
身体的・肉体的エネルギーを使わない人は、退化してしまう。
例:昔の遊具を子供に使わせる研究
今の遊具=プラスチック製の遊具、傷ができにくい遊具。
昔の遊具(=樽やタイヤ)に取り換えると、これらをうまく使うように工夫して使うようになった。すり傷や切り傷とうまく付き合うようになった。
逆境に強くなるトレーニング法
「説明スタイル」を変えてみる。
楽観的な人と悲観的な人と説明方法が違うことから、悪いことを説明するとき、楽観的に説明するようにする。
例:コップに半分の水がある=コップに半分の水しかない(悲観的)→コップにまだ半分も水がある(楽観的)
・長く続くものではない、頻繁に起こることではない、自分だけにおこるものではない
というように説明していくようトレーニングすること。
不快感は文化によって身に着けられたもの。
例:キリストは幸せだったのか(キリストが文化的にどう受け入れられているのか)
アメリカ:「立派」「善人」「すごい」
韓国:「苦しんでいる」「犠牲」「はりつけ」「血」
どちらの国も60%がキリストを信じている。しかし、国によってイメージはことなる。
個人主義=非常につよいポジティブな感情を感じやすい。ネガティブな感情は悪いものだ。
集団主義=非常につよいポジティブな感情は感じにくい。ネガティブな感情はあっても構わない。
質疑
Q:いやな感情と向き合っても構わないといっていたが、どのくらいの期間ならいい?
A:悲しみは再起を測るチャンス。しかし、悲しみが長く続きすぎると、過剰な罪悪感となってしまう。持ちすぎると、犯罪を起こしやすいというデータはある。ここで、1週間ならいいなどは言えない。